葉酸を取りすぎた場合に副作用はある?1日の摂取量・上限はどのくらいなのか解説

葉酸の摂りすぎ
  • 葉酸をたくさん取りすぎると何か副作用はあるのか?
  • 妊活中や妊娠中に摂取する葉酸の目安量は?
  • 葉酸の過剰摂取は胎児にも影響する?

この記事では上記のような疑問を解消するために葉酸を取りすぎた場合の副作用や葉酸の摂取目安量を解説していきます。

葉酸を過剰摂取することによって明確な健康被害が出ることは報告されていません。ただし、身体の痒みや蕁麻疹などのアレルギー症状が出る可能性はあります。

葉酸は胎児の神経管閉鎖障害リスクを下げる栄養素として知られています。胎児の脳やせき髄は妊娠初期に形成されるため、早めの段階から葉酸を摂取することが大切です。

なお、妊婦が葉酸を取りすぎると子供が喘息になりやすくなるといった報告もありますが、こちらの情報については十分なデータが集まっていません。

このほか葉酸に関する様々な疑問に回答していますので、妊活中・妊娠中の方はぜひ最後までご覧になっていってください。

目次

葉酸を取りすぎた場合の副作用|妊活女性・妊婦の摂取量・上限はどのくらい?

そもそも1日あたりの摂取目安量や上限量を知らないと過剰摂取にあたるかどうか判断できません。そのため、まずは妊活中の女性や妊婦が1日に摂るべき葉酸の摂取量を見ていきましょう。

1日あたりの摂取量・上限量を理解した上で、葉酸を取りすぎた場合にどういった副作用の可能性があるのかを解説していきます。

妊活女性の場合|1日あたりに摂取する葉酸の目安量・上限

妊活女性(妊娠前)の女性に対して定めらている1日あたりの摂取目安量は「200µg」です。これは推定平均必要量であり、推奨される量は「240µg」となっています。

参考:厚生労働省HP|日本人の食事摂取基準(2020年版)対象特性 妊婦・授乳婦

なお、上記の数値は男女ともに同じで、あくまで健康的な生活を送るために必要な摂取量です。

加えて葉酸の摂取上限量が1000µg(1日あたり)であることを考えると、妊娠の可能性がある女性の場合は300~400µg程度の葉酸を摂っておいた方が良いと言えるでしょう。

妊活中・妊娠中の女性が葉酸を摂取する目的は「胎児の健康」です。葉酸は胎児の神経管閉鎖障害リスクを下げてくれます。胎児の神経管が形成されるのは妊娠4週目~6週目あたりなので、妊活中かつ妊娠の可能性がある場合には早めから葉酸を摂取しておいた方が良いと考えられるのです。

動画のポイント
  • 葉酸には主に食事から摂れる「天然葉酸」とモノグルタミン酸型の「合成葉酸」の2種類がある
  • 市販サプリによく使われていて吸収効率が良いのは「合成葉酸」
  • 妊活女性が飲むなら自然由来の成分を使用した「天然葉酸サプリ」がおすすめ

上の動画では妊活女性が知っておきたい葉酸サプリの種類や選び方を説明しています。

市販されている葉酸サプリには「天然葉酸」を使用したサプリと「合成葉酸」を使用したサプリの2種類があります。

2つのうち、摂取効率が高いのは合成葉酸です。ただし、緩やかに吸収される天然葉酸サプリにもメリットがあるため、妊活においてはそれぞれの違いを理解した上で自分に合うサプリを選ぶことが大切と言えます。

妊婦の場合|1日あたりに摂取する葉酸の目安量・上限

妊婦が1日に摂取する葉酸の目安量は「400µg」となっています。なお、推奨量は「480µg」です。

上限量は妊娠前と変わらずに「1000µg」なので、補助的にサプリを飲む場合は含有量を確認しておきましょう。

参考:厚生労働省HP|日本人の食事摂取基準(2020年版)対象特性 妊婦・授乳婦

先ほども軽く解説した通り、妊婦に対して葉酸の摂取が推奨されているのは胎児の神経管閉鎖障害リスクを下げるためです。

胎児の神経管閉鎖障害は、受胎後およそ 28 日で閉鎖する神経管の形成異常であり、臨床的には無脳症、二分脊椎、髄膜瘤などの異常を呈する。

(中略)

受胎前後に葉酸のサプリメントを投与することによって神経管閉鎖障害のリスクが低減することは数多くの介入試験で明らかにされている。また、神経管閉鎖障害の発症予防に有効な赤血球中葉酸濃度を達成するために必要なサプリメントからの葉酸摂取量の増加は、狭義の葉酸として 400 µg/日であるとした先行研究がある。

引用:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020 年版)

母体の葉酸が足りていないと胎児へ与える葉酸の量も減り、結果として無脳症・二分脊椎症などの発症確率が上がってしまうかもしれないので「早めに葉酸を摂っておきましょう」と提言されています。

妊娠5週目あたりから悪阻を感じる方もいますが、食欲が出ない場合や食が細い場合はサプリで葉酸を補うことも検討してみましょう。

葉酸を取りすぎた場合の副作用について

1日あたりに摂取する葉酸の上限量は妊娠の有無や男女の性差に関わらず「1000µg」です。

葉酸は水溶性ビタミンの一種なので、取りすぎた場合は尿として排出される仕組みになっています。

過剰摂取による健康被害は報告されていませんが、一部の研究では身体の痒みや蕁麻疹といったアレルギー症状に繋がる可能性があると論じられています。

また、葉酸を取りすぎることで別の病気が見つかりにくくなるリスクもあるため、サプリの飲み過ぎには注意が必要です。

過剰症は認められていませんが、サプリメント等で過剰に摂取すると亜鉛の吸収阻害を起こす可能性があるほか、ビタミンB12欠乏による神経障害の発見が遅れる危険があります。

引用:大塚製薬|栄養教養学部 / カラダ整え学科 葉酸

葉酸にはビタミンB12と同じように赤血球の生成を助ける役割があります。葉酸の摂取量が異常に多いとビタミンB12不足に気付けなくなり、結果として神経障害など別の病気の発見が遅れる原因になりかねないということです。

とはいえ、食事とサプリから摂取する葉酸の量は比較的簡単に計算できるので、気を付けていれば過剰摂取状態になることはありません。

天然葉酸サプリを探している方には「オーガニック葉酸」がおすすめ

ファンクショナルオンライン・オーガニック葉酸

妊活中から葉酸の摂取を始めたい方には天然葉酸を使用した「オーガニック葉酸サプリ」をおすすめします。こちらの葉酸サプリの特徴は余計な添加物が使用されていない点です。

添加物が入っているサプリや食材は胃腸で吸収する際に多くのエネルギーを必要とします。妊活中はできるだけ子宮や卵巣にエネルギーを回したいので、緩やかに吸収される天然葉酸サプリを選んでみてください。

オーガニック葉酸サプリ」は1カプセルあたり450µgの葉酸が含まれています。2カプセル飲めば1日に必要な葉酸量を超えますので、手軽に葉酸を補給したい場合には便利です。

葉酸の取りすぎに関して気になる疑問や悩み

ここからは「葉酸の取りすぎ」に関連した様々な疑問や悩みを解消していきます。

「葉酸値が高いと胎児に悪影響を与えるのか?」「妊活中や妊娠中に葉酸以外で摂り過ぎに注意した方が良いものは?」といった疑問を持っている方は、こちらを参考にしていってください。

何をどれくらい食べたら葉酸の摂取目安量「400μg(1日あたり)」に達する?

普段からしっかりとした食事を摂る方の場合だと葉酸の過剰摂取が心配になるかもしれませんが、偏った食生活でなければ葉酸を取りすぎることはほぼないと言えます。

例えば、葉酸が多く含まれるものとしては「納豆」が挙げられます。納豆1パックあたりに含まれている葉酸の量は「約50µg」です。

果物の中では「イチゴ」も葉酸の含有量が多いのですが、100gあたりの葉酸量は「約90µg」となっています。

単純に計算すると1日に納豆を10パック(約500µg)、イチゴを600g以上(約540µg)食べれば上限量の1000µgを超えますが、妊活中にこうした食生活を送る人はまずいないと言えるでしょう。

非妊娠時の 30 歳未満の女性の葉酸摂取量は 300μg/日にも達しておらず、葉酸の摂取源の一つである緑黄色野菜の摂取量も十分ではありません。

引用:厚生労働省|妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針

なお、平均的な日本人の食生活では葉酸の摂取量が不足しがちです。葉酸を多く含む野菜としてはブロッコリー(焼き)・枝豆(茹で)・芽キャベツ(茹で)などが挙げられますので、意識的に摂取してみてください。

妊娠中に葉酸値が高いとどうなる?胎児にも影響がある?

妊娠中に葉酸値が高くても胎児に大きな悪影響を与えることはないと考えられています。ただし、葉酸を取りすぎた場合には、蕁麻疹のような症状が出る方もいます。

また、発熱・吐き気・下痢といった症状が現れる可能性もあるので、葉酸サプリの過剰摂取は控えましょう。(あくまで体質による)

なお、一部では「葉酸を過剰摂取すると子供のアレルギー発症率・喘息率が上がる」といった研究データもありますが、これに関しては未だに正確な結果が出ていません。

食事由来の葉酸のみが子どものアレルギーのリスクを上げ、サプリメント由来の葉酸が影響を及ぼさない生化学的なメカニズムは不明である。また本研究では他の栄養素(ビタミンDや n-3 系脂肪酸)による結果への影響も確認されているため、他の栄養素によってアレルギーのリスクが上がった可能性も考えられる。

引用:環境省|子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)

適量を守って葉酸を摂取すれば健康被害が出ることはありません。心配な方は食事やサプリに含まれている葉酸の量を気にしてみてください。

どのくらいから葉酸の取りすぎになる?「800µg(1日あたり)」は 摂りすぎ?

1日に800µgの葉酸を摂取しても取りすぎにはなりません。葉酸の上限量は1日あたり1000µgなので、過剰摂取と言えるのは1000µg以上の葉酸を毎日取り続けた場合です。

基本的に普段の食事で葉酸量1000µgを超えることはないため、気を付けるべきポイントはサプリの量と言えるでしょう。

葉酸を摂ってはいけない人とは?妊活中の男性は大丈夫?

何か特別な病気(医師の判断による)でない限り、葉酸を摂取してはいけないという人はいません。

葉酸の過剰摂取はビタミンB12不足の発見を遅らせる要因になります。ビタミンB12欠乏による代表的な疾患は「亜急性連合性脊髄変性症」です。

葉酸サプリは妊活中の男性が飲んでも問題ないものです。あくまで葉酸はビタミンの一種なので、男性の性機能を阻害する心配はありません。

妊活中に葉酸以外で摂り過ぎに注意したいものは?鉄分は問題ない?

妊婦が過剰摂取に注意したいものは「ビタミンA」です。ビタミンAを取りすぎると生まれてくる子供の奇形リスクが上がってしまいます。

そのため、葉酸や鉄分と共にビタミンAを多く含んでいる「レバー」の食べ過ぎには気を付けてください。

レバーは、葉酸や鉄分以外にビタミンAも多く含んでいます。赤ちゃんの奇形につながる可能性があるので、ビタミンAのとりすぎには注意しましょう。

引用:こども家庭庁|妊娠前からはじめよう健やかなからだづくり食生活Book

鉄分は妊活~妊娠時に必要な栄養素のひとつです。しかし、鉄分を多く含む食材の中にはビタミンAが含まれているものも多々あるため、全体の栄養量を計算しながら献立を考えましょう。

ビタミンA自体は胎児に必要な栄養素となりますが、摂取量が多いと頭や耳などに奇形が現れるリスクが高まってしまいます。妊婦のビタミンA摂取目安量は「600µg(上限1500µg)」なので、こちらを理解しながら食事やサプリを選びましょう。

なお、ビタミンAを多く含むものとしてはレバーのほか、ウナギやバターなどが挙げられます。

妊活中の栄養・食生活に悩んだらファンクショナルマッサージ治療室まで

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妊活中の食生活や栄養バランスを改善したい方はファンクショナルマッサージ治療室に相談してください。

当院は不妊専門の鍼灸施術や骨盤矯正施術をおこなう鍼灸院ですが、東洋医学や西洋医学に基づいた食生活へのアドバイスもおこなっています。

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ファンクショナルマッサージ治療室の基本情報・実績

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葉酸は念のため取りすぎに注意|ファンクショナルマッサージ治療室で疑問を解消

ファンクショナルマッサージ治療室・茅ヶ崎院

「葉酸を取りすぎると何か副作用や悪影響はあるのか?」といった疑問をテーマにしながら、葉酸の摂取目安量・上限量などを解説してきました。

この記事のまとめ
  • 葉酸を過剰摂取しても大きな健康被害は出ない
  • 妊娠中の目安量は「400µg」(上限は1000µg)
  • 体質や過剰に摂取した量によっては蕁麻疹のような症状が出る可能性もある

葉酸は妊娠初期の胎児に必要な栄養素のひとつです。そのため、妊娠する可能性がある時期(妊活中)から意識的に摂取することが大切です。

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