- 卵子の質が悪くなる原因は？
- 卵子の質を上げる方法はある？
- 着床しやすい身体作りに必要なことは？
この記事では妊活中の女性が抱える疑問や悩みを解消するために、卵子の質が悪くなる原因と卵子の質を上げる方法を紹介していきます。
卵子の質が悪くなる主な原因は加齢による細胞の老化と外的要因による酸化ストレスです。どんな方でも年齢と共に卵子の質は下がります。
また、日ごろの生活習慣や食事によって酸化ストレスが生じると、その分だけ卵子の質が悪くなります。
卵子の質を上げるためには「食事内容の改善」「適度な運動」「ストレスの解消」が重要です。酸化ストレスによる卵巣や卵子の老化を抑制する効果が期待できます。
妊活において大事なのは卵子の質をこれ以上下げないことです。そのために食事や運動が大切になってきます。
ここでは卵子の質を左右する要素を詳しく解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
卵子の質が悪くなる原因｜加齢・老化・酸化ストレスなど
まずは卵子の質が悪くなる原因から見ていきましょう。
それぞれの詳しい内容を説明していきます。
加齢による細胞の老化
卵子を構成する細胞は年齢と共に老化していきます。これはどんな方でも同じです。
卵子となる細胞の数は女性が生まれた時点で決められていて、それ以降に増えることがありません。
これを原始卵胞と呼びますが、月経が始まるころにはその数が約1/10になります。
また、加齢によっても原始卵胞の数は減るため、必然的に高齢の方ほど妊娠率が下がるということです。
35歳前後から、だんだんと妊娠する力が下がり始め、40歳を過ぎると妊娠はかなり難しくなります。これは卵細胞が古くなることが大きな原因です。
引用：日本産科婦人科学会監修 健康手帳「HUMAN＋」｜加齢と妊娠のリスク
20歳のときの卵子と40歳のときの卵子では、原始卵胞が眠りから覚めるまでの時間が変わってきます。
当然、長いあいだ眠りについていた原始卵胞の方が質の面では不利です。加齢によって血行が悪くなっていれば、より卵子の質が低下し、結果として妊娠しづらくなります。
なお、卵子の細胞自体が老化していると流産リスクが上がるため、高齢での妊娠・出産を希望する場合にはそういった部分も理解しておかなければなりません。
酸化ストレスの蓄積
普段から自然に摂り込んでいる酸素のうち、数パーセントの割合で活性化したものを「活性酸素」と呼びます。
活性酸素には免疫力向上・新陳代謝の促進といった役割がありますが、増えすぎてしまうと必要以上に細胞を刺激（＝攻撃）してしまいます。
これがいわゆる「酸化ストレス」と呼ばれるものです。刺激されて傷ついた細胞はダメージにより老化していきます。
生体内には、活性酸素の傷害から生体を防御する抗酸化防御機構が備わっていますが、活性酸素の産生が抗酸化防御機構を上回った状態を酸化ストレスといいます。
引用：e-ヘルスネット（厚労省）｜活性酸素と酸化ストレス
もちろん酸化ストレスは卵巣や卵子の質にも悪影響を与えるため、できるだけ酸化を抑えることが重要となってきます。
- 日頃の精神的ストレス
- 紫外線によるダメージ
- 過度な運動
- 睡眠不足
- 食生活の乱れ
ご覧のように自覚できるものだけでなく、無自覚な部分にも酸化ストレスを引き起こす要因はあります。卵子の質を気にする方は、改善できるところから取り組んでみてください。
タバコ（喫煙）やアルコール（飲酒）
タバコ（喫煙）とアルコール（飲酒）は妊活の大敵です。当然、卵子の質を悪くする原因にもなります。
女性の喫煙は卵子の質を低下させ、さらに妊娠後もタバコを吸っていると低体重児が生まれることもあります。アルコールについては、飲み過ぎは男女共に健康を害することがあるので要注意です。
引用：東京都福祉局HP｜不妊症Q&A
喫煙は肺がんリスクの増加だけでなく、酸化ストレスを引き起こす要因にもなります。ほぼ直接的に卵子の老化に繋がるため、妊活を始めるならタバコをやめましょう。
アルコールは女性ホルモンのバランスを乱し、卵巣の働きを悪化させます。卵巣が正常に働いていなければ質の高い卵子は排出されません。こうした観点から、飲酒もできる限り控えた方が良いと言えます。
なお、喫煙や飲酒には生まれてくる子供の「流産リスク」「知的能力障害」を増加させる危険性があります。
卵子の質を上げるには？食事や運動方法を解説
ここからは卵子の質を上げる方法を解説していきます。
卵子の質を上げるために必要なのは「卵巣の状態を良くする」という考え方です。
卵子の質は生活習慣や精神的ストレスにより変わってきます。努力によって卵子の質が下がることを防げますので、ぜひ参考にしてみてください。
卵子の質を上げる方法①食べ物や飲み物
卵巣の状態が改善されれば卵子の質も良くなります。そのため、妊活中の女性は卵巣の働きに良い影響を与える栄養素を摂りましょう。
| 卵子の質向上に役立つ栄養素 | 特徴 | 具体的な食べ物・飲み物 |
|---|---|---|
| ビタミンC | ・貧血の予防 ・高血圧の抑制 ・抗酸化作用 | ・アセロラ ・キウイ ・パプリカなど |
| ビタミンE | ・細胞膜の正常化 ・血流促進 ・抗酸化作用 | ・ナッツ類 ・オリーブオイル ・ブロッコリーなど |
| 鉄分 | ・貧血の予防 ・ホルモンバランスの調整 ・赤血球の増加 | ・レバー ・赤身の魚 ・ひじきなど |
| タンパク質 | ・卵巣や卵子細胞を構成 ・母体の健康維持 ・免疫機能の向上 | ・ササミ肉 ・豆乳 ・プロテインなど |
| ミネラル ※亜鉛やマグネシウムなど | ・女性ホルモンの分泌をサポート ・肝機能、腎機能の向上 ・生理痛、生理不順の抑制 | ・牡蠣 ・煮干し ・ルイボスティーなど |
卵子の質を上げるのに効果的な栄養素や食べ物・飲み物は上記の通りです。
中でも注目してもらいたいのはビタミンEとなりますが、以下の動画ではその効果を詳しく解説していますのでご覧ください。
- ビタミンEは抗酸化作用が高い栄養素
- 老化予防の効果が期待できる
- 子宮周りを温めると血流が良くなり着床しやすくなる
ビタミンEには高い抗酸化作用があり、体内の酸化ストレスを抑えてくれます。また、血液をサラサラにしてくれるというのもビタミンEの特徴です。
卵巣周りの血流が改善することで、あたらしい卵子細胞に十分な栄養が行き渡るようになります。ビタミンCにも抗酸化作用があるため、食事やサプリを組み合わせて摂取してみてください。
なお、卵子の質を上げた後のことを考えると、ビタミンDの摂取も重要となってきます。
ビタミンD充足群と未充足群を比較したところ、着床率・妊娠率・出生率、流産率に差が見られ、ビタミンDの状態とARTの治療結果に関連性が見られました。
引用：大塚製薬 栄養素カレッジ｜ビタミンDが妊娠率アップ＆流産率ダウンに関連あり
ビタミンDが不足していると着床率が下がり、流産リスクが上がるといった研究報告があります。
質の高い卵子が維持できても着床に至らなければ妊娠・出産へと繋がっていきませんので、ビタミンDも合わせて摂取しましょう。
卵子の質を上げる方法②日々の運動
卵子の質を上げるために卵巣の状態を良くするなら、股関節周りの筋肉を動かして血流を改善することが大切です。
- 卵子の質を上げるには「股関節周り」の運動が大切
- 股関節周りを動かすと子宮や卵巣への血流が改善される
- 卵巣に血液が行き渡ることで卵子の質が上がる
長時間の運動、過度な運動は酸化ストレスを増加させる恐れがありますので、短時間でできるスクワットやストレッチなどがおすすめです。
前項で紹介した卵子の質を上げる栄養素を卵子の細胞に届けるためにも血流の改善は必須と言えますので、日頃から股関節周りの筋肉や血液の流れを意識してみてください。
卵子の質を上げる方法③ストレスの緩和
精神的なストレスが溜まると体内で酸化ストレスが生じます。卵子の質を上げるためには、日頃のストレスを上手く解消することも大切です。
また、睡眠不足の状態だとストレスが溜まりやすいので、できれば毎日7～8時間の睡眠時間を確保しましょう。
実際、睡眠時間が6時間以下の方と7～8時間程度の方だと、後者の方が妊娠しやすいといった研究データもあります。
睡眠時間が長くなると副交感神経の働きによって卵子の成長に良い影響を与えます。逆に短い睡眠時間で脳が低血糖状態になると副腎が活動を開始し、卵巣付近の毛細血管を閉じてしまうため、卵子に良い影響を与えません。
妊活中は色々なストレスにさらされる機会が増えます。そうしたストレスを自覚して、適度に処理することが重要です。
以下の記事では妊活のストレスチェックと不安を解消する方法を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
卵子の質が悪くなる原因に関してよくある質問
ここからは「卵子の質が悪くなる原因」に関してよくある質問に答えていきます。
卵子の質を上げる料理のレシピは？
卵子の質を上げるために重要となる栄養素はビタミンC・ビタミンE・鉄分・タンパク質・ミネラルなどです。
こうした栄養素をバランスよく料理に活かすレシピを2つほどまとめました。
【ひじきの白和え】
・豆腐（タンパク質）
・ひじき（鉄分）
・ニンジン（ビタミンC）
・味噌※
・砂糖※
・塩※
・練りゴマ※
【手順】
1.ひじきを水で戻し、千切りにしたニンジンを耐熱容器に入れてレンジで加熱
2.①と水気を切った豆腐を混ぜ合わせる
3.②に調味料※を加えて混ぜれば完成
【ササミ肉とブロッコリーのオリーブオイル炒め】
・ササミ肉（タンパク質）
・ブロッコリー（ビタミンE）
・パプリカ（ビタミンC）
・オリーブオイル（ビタミンE）
・塩
・ブラックペッパー
・コンソメ
・ナッツ類※（ビタミンE、ミネラル）
【手順】
1.耐熱容器にブロッコリーを入れてレンジで加熱
2.フライパンにオリーブオイルを入れてササミ肉・パプリカを炒める（塩・ブラックペッパー）
3.②に火が通ったら①のブロッコリーを加える（ブロッコリーから出た水分ごと）
4.コンソメで味を調えたら完成
※砕いたナッツ類を上から散らせばさらにビタミンEとミネラルがアップ
ビタミンEは脂溶性ビタミンなので、油と一緒に摂取すると効率よく吸収されます。どちらも時間を掛けずに作れる料理なので試してみてください。
卵子の質に関わるミトコンドリアとは？
人の身体は細胞内に含まれている数千のミトコンドリアが栄養素と酵素を分解することでエネルギーを生み出しています。
卵子細胞の特徴は、このミトコンドリアが他の細胞より多く含まれている点です。しかし、多く含まれている分だけ加齢に伴う機能の低下が顕著に現れます。
ミトコンドリアを元気な状態に戻すためには「抗酸化作用の高い食事（栄養素）」「適度な有酸素運動」が必要です。
卵子の質が悪いとどうなる？
卵子の質が悪くなると着床率や妊娠率の低下に繋がります。また、仮に妊娠しても流産の可能性や先天異常リスクが増加しやすいと考えられています。
そのため、妊娠を希望する場合にはまず卵子の質を上げることが重要です。女性ホルモンの分泌バランス、卵巣周りの血流改善、酸化ストレスの抑制などにより卵子の質は高まりますので、妊活中の方はこうした点を意識してみてください。
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科学的な不妊治療では成果が出なかったという方は、一度ファンクショナルマッサージ治療室の施術を体験してみてください。
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卵子の質が悪くなる原因は加齢による細胞の老化や酸化ストレス
「卵子の質が悪くなる原因は？」という疑問をテーマにしながら、具体的に卵子の質を上げる方法を紹介してきました。
- 卵子の質が悪くなる原因は加齢・酸化ストレス・喫煙や飲酒など
- 卵子の質を上げるには必要な栄養素が摂れる食生活と運動、ストレスの解消が大切
- 卵巣周りの血流を改善することで卵子の質を高めていく
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