- 卵子の質を上げる食べ物はある?
- 妊娠力を高めるための栄養素は?
- 妊活中に食べない方が良い食べ物は?
この記事ではご覧のような疑問を解消するために、卵子の質を上げる食べ物や不妊の原因となり得る食べ物の情報をご紹介していきます。
結論から伝えますと、卵子の質を高めるためにはビタミンE・ビタミンC・タンパク質・鉄分が含まれている食べ物がおすすめとなります。
卵子の質を上げたいのであれば「卵巣を良い状態に保つこと(=若返らせる)」が重要となってきます。そのために必要な栄養素が上記の4つです。
もちろんその他にも大切な栄養素はありますが、当記事ではビタミンE・ビタミンC・タンパク質・鉄分の効果を詳しく解説していきますので、ぜひご覧になってみてください。
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卵子の質を上げる食べ物・妊娠力を高める食べ物とは
それではまず、卵子の質を上げる栄養素や妊娠力を高める食べ物に関する基礎的な情報から見ていきましょう。
妊娠しやすい身体づくりを目指すのであれば、日々の食事に含まれている栄養素を気にしてみてください。
卵子の質を上げる栄養素
卵子の質を上げるために必要な栄養素は以下の通りです。
・ビタミン(特にEとC)
・タンパク質
・鉄分
ビタミンEには「血液をサラサラにする効果」「細胞膜を健康に保つ効果」があります。卵子の質を上げるためには子宮や卵巣まわりの血流を良くすることが重要です。
ビタミンEを摂取すると血流が改善されて卵子の栄養となる血液が十分にいき渡るようになります。
また、ビタミンEとビタミンCには「抗酸化作用」があり、卵子の老化を防いでくれます。日本人の女性はビタミンとミネラルが不足しがちと言われていますので、意識的にビタミンE・ビタミンCを摂取しましょう。
妊娠中や授乳中の女性は、特に多くのビタミン・ミネラルについて、摂取量が十分ではないことが報告されています。日本人女性にとって摂取量が不足しがちなビタミン・ミネラルとしては、葉酸と鉄が挙げられます。葉酸は、胎児の先天異常である神経管閉鎖障害の予防のため、妊娠前から充分に摂取していることが大切です。
引用:こども家庭庁|妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針
なお、以下の動画では子宮内膜症を改善しながら、卵子の質を上げる流れを解説しています。子宮や卵巣の状態が良ければ卵子の質も自然と上がるので、ぜひご覧になってみてください。
- 子宮内膜症は卵子の質低下を招いてしまう
- 子宮内膜症を改善することで卵子の質が上がる
- 子宮内膜症を改善するにはビタミンEが効果的(抗酸化作用のある食事・飲み物)
そのほか、卵子の成長にはタンパク質と鉄分も必要です。タンパク質は細胞を構築する上で欠かせない栄養素であり、鉄分は新しい血液を作るために重要な役割を果たします。
こうした栄養素を含め、バランスの良い食事を摂ることが妊活には求められますので意識してみてください。
卵子の質を良くする食べ物
先ほどご紹介した妊活において重要な栄養素を踏まえ、卵子の質を良くする食べ物を見ていきましょう。
ビタミンE | ・ナッツ類(アーモンド、ピーナッツ、ヘーゼルナッツなど) ・植物油類(オリーブオイル、ひまわり油、紅花油など) ・野菜類(ほうれん草、ブロッコリーなど) |
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ビタミンC | ・フルーツ類(キウイ、イチゴ、レモンなど) ・野菜類(ブロッコリー、ピーマン、菜の花など) |
タンパク質 | ・肉類(鶏のササミ、牛の赤身肉、豚のロース肉など) ・魚類(鮭、ブリ、カンパチなど) ・大豆類(豆腐、納豆、豆乳など) ⇒タンパク質を摂るならこちらがおすすめ |
鉄分 | ・肉類(牛豚鶏のレバー、牛肉、砂肝など) ・魚類(マグロ、カツオ、イワシなど) ・野菜類(ひじき、ソラマメ、ほうれん草など) |
上記が妊活女性におすすめする食材です。ビタミンEとビタミンCは主に野菜やナッツ類から摂取できます。
タンパク質と鉄分を補うには納豆や豆腐といった大豆食品、鶏のササミや牛豚の赤身肉がおすすめです。
なお、卵子の質を良くするためには摂取する栄養素の質を考えることも大切です。以下の動画では妊活において重要な「ビタミンCの選び方」「卵子への影響」を詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
- 卵子の質を高めるには細胞分裂を促進させることが重要
- 卵巣や卵子の酸化ストレスを減らすにはビタミンCが効果的
- 合成のビタミンCを摂取する場合は遺伝子組み換えではない食材を選ぶ
動画内で説明している通り、ビタミンCを摂取するならリポソームタイプのビタミンCがおすすめと言えます。
また、飲み物の中で抗酸化作用が高いものは「ルイボスティー」となりますが、下の記事では飲む量や注意点などを分かりやすくまとめていますので、そちらもぜひご覧になってみてください。
妊娠しやすい・卵巣機能の改善に効果的な食べ物
妊娠しやすい身体づくり、卵巣機能の改善に効果的なのは「ビタミンE」を含む食べ物です。
- 子宮内膜・卵巣・卵子を若返らせるにはビタミンEが必要
- 摂取するなら天然のビタミンEがおすすめ
- ビタミンEによって血流が改善されると卵巣機能も高まる
ビタミンEは妊活女性の強い味方です。子宮内膜や卵巣を健康的な状態にしてくれますので、積極的に摂取しましょう。
ただし、ビタミンEを摂り過ぎると出血が止まりにくくなる恐れがあります。そのため、サプリなどを過剰に摂取することは控えてください。
とはいえ、普通の食事で摂取するくらいの量であればまったく問題はありません。(あくまでビタミンEサプリの用量を守らなかった場合のリスク)
なお、ここまで卵子の質を上げるためにビタミンE・ビタミンC・タンパク質・鉄分の摂取をおすすめしてきましたが、ほかにも日本人女性が不足しがちな栄養素はたくさんあります。
妊婦における「日本人の食事摂取基準(2015 年版)」の推奨量・目安量と現在の摂取量を比較すると、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、葉酸、ビタミンC、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛など多くの栄養素の摂取量が少ない状況にあります。妊娠後に、急激に食事を変えることは難しいため、妊娠前からの適切な栄養摂取が望まれます。
引用:こども家庭庁|妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針
ご覧のように妊活中からバランスの良い食事を摂ることが推奨されていますので、ぜひ日々の食生活を大事にしてください。
不妊になりやすい・妊娠しにくい・不妊原因となる食べ物
不妊になりやすい、または不妊の原因となる食べ物としては以下のものが挙げられます。
- カフェイン
- アルコール
厳密には食べ物ではなく飲み物となりますが、カフェインとアルコールは妊活の大敵となりますので控えてください。
まず、カフェインは副腎に負担を掛けてストレスホルモンの分泌要因となります。また、副腎が疲れてしまうと若返りホルモンと呼ばれる「DHEA」が減ってしまいますので、結果として卵子の質に良い影響を与えません。
次にアルコールは妊娠中に避けた方が良いものの代表格なので、妊活の段階から控えるようにしましょう。
アルコールは肝臓によって分解されますが、常習的にお酒を飲んでいると肝臓機能が低下して女性ホルモンの分泌を妨げてしまいます。
なお、カフェインやアルコール以外で気を付けたい食べ物(栄養素)は以下の通りです。
- ビタミンAが豊富な食材(レバーやウナギなど)
- 生肉や生魚
妊活中は特に問題ありませんが、妊娠中にビタミンAを過剰摂取すると胎児の奇形リスクが上がるとされています。そのため、妊活の段階からビタミンAの量には注意しておきましょう。
催奇形性はビタミンAの代謝産物である、レチノイン酸によることが解明されてきました。その欠乏症は、易感染性を惹起すると報告されています。現在、先進諸国では容易にサプリメントとしてビタミンAが手に入り、食品からの摂取も加わり、過剰摂取になる危険性が問題となっています。胎児の奇形としては、耳の形態異常が報告されています。
引用:日本産婦人科医会先天異常委員会委員|食事と先天異常
また、生肉や生魚には食中毒のリスクがあります。当然、食中毒に罹れば体内の働きが鈍化しますので、妊活に対して良い影響を与えません。
せっかく妊娠しそうなタイミングで食中毒に罹ってしまっては残念な結果になり兼ねないため、生肉や生魚は少し控えるようにしましょう。
そのほか気を付けたいのは「肥満」です。極端な肥満状態の女性は排卵障害を起こしやすいので、中性脂肪やコレステロールを多く含む食事は避けてください。
補足:卵子の質を上げるための知識|ミトコンドリアと食事の関係
近年では、卵子の質を上げるためにはミトコンドリアの働きを活発にすることも重要といった意見があります。
私たちのからだの細胞にはミトコンドリアと呼ばれる小器官があります。ミトコンドリアの代表的な働きはエネルギーの元になるアデノシン三リン酸(ATP)をつくることです。細胞の生存・働きにはエネルギーが不可欠であるため、ミトコンドリアはとても重要な役割を担っています。
引用:東京都健康長寿医療センター|ミトコンドリアと老化・遺伝性疾患
卵子を形成する細胞には、通常の細胞よりも多くのミトコンドリアが存在しています。そのため、理論上では卵子内のミトコンドリアの数が増え、さらにその状態が良好であれば卵子の質も高まるということです。(年齢と共にミトコンドリアの数は減少する傾向にある)
ミトコンドリアを活性化させるポイントは「適度な有酸素運動」「空腹のタイミングを作る」「特定の栄養素を摂る」の3つです。
適度な有酸素運動 | 有酸素運動をおこなうと体内のエネルギーが消費され、新たなエネルギーを生み出すためにミトコンドリアが活性化する。また、体温が上がるとミトコンドリアが活性化しやすい。 |
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空腹のタイミングを作る | 空腹を感じると不足しているエネルギーを補おうとしてミトコンドリアの働きが強まる。 |
特定の栄養素を摂る | ミトコンドリアのエネルギー生成を助ける主な栄養素はビタミンB群・オメガ3脂肪酸・コエンザイムQ10など。具体的にはザクロ・ブルーベリー・上質なオリーブオイル・イワシ・アーモンドといった食材が挙げられる。 |
特にザクロにはミトコンドリアの増加と活性化を助ける栄養素が含まれていますので意識的に摂ってみましょう。
卵子の質を上げる食べ物に関してよくある質問
ここからは卵子の質を上げる食べ物に関してよくある質問に答えていきます。
「排卵を促進する食べ物は?」「排卵前に食べた方が良いものは?」などの疑問を解消していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
排卵しやすくなる食べ物や妊娠確率を上げる食べ物は?
排卵を促す栄養素は「ビタミンE」です。女性側が排卵をしなければ妊娠の確率はゼロなので、まずは正しい排卵サイクルを目指すためにビタミンEを摂取しましょう。
なお、先ほど紹介した以外の食べ物だと「落花生、アボカド、さつまいも、かぼちゃ、モロヘイヤ」などがおすすめと言えます。
豆乳は卵胞が育たない原因になる?
豆乳を飲んだからといって卵胞が育たなくなるわけではありません。豆乳にはタンパク質が多く含まれているので、妊活中の方にはおすすめされています。
ただし、豆乳の飲み過ぎには注意が必要です。
- 豆乳に含まれる大豆イソフラボンは女性ホルモン(エストロゲン)と似た構造をしている
- 大豆イソフラボンを大量に摂取するとエストロゲンの分泌が抑えられてしまう可能性がある
- エストロゲンが分泌されないと卵胞の成長が滞ってしまう(かもしれない)
「妊活中は豆乳を飲まない方が良い」という話を見聞きすることもありますが、その噂の真相は上記が原因と考えられます。
また、豆乳には身体を冷やす効果があるため、冷え性の方は少し控えた方が良いと言えるかもしれません。
とはいえ、1日の目安量を守れば大きな問題にはなりませんので安心してください。
うなぎはいつ食べると妊活に効果がある?
「妊活中、うなぎはいつ食べると効果的なのか?」という疑問を持つ方が多いようですが、いつ食べても問題はありません。
うなぎは栄養価が高い食材として有名であり、特にビタミンEやビタミンAの含有量が豊富です。また、うなぎには成長ホルモンの分泌を促進するアルギニンが含まれていて、いわゆる精力増強に効果的と昔から考えられています。
ただし、ビタミンAの過剰摂取は胎児に悪影響を与える危険性があるので、妊娠が分かった時点から摂取量を調整してみてください。
一方、健康食品やビタミンAの含有量の多い食品を多量に食べることで、腹痛、めまい、嘔吐などの急性症状、関節痛や皮膚乾燥などの慢性症状、その他、催奇形性、骨粗しょう症も知られています。
妊娠 3 ヶ月以内または妊娠を希望する女性は、妊婦の推奨量を超えるような過剰摂取をしないよう注意喚起されています。
引用:食品安全委員会|お母さんになるあなたへ
なお、成人女性における1日のビタミンA摂取目安量は「650〜700µgRAE(レチノール活性当量)」です。
1人前の「うなぎのかば焼き」に含まれるビタミンAの量は1,500~2,000µgRAEと考えられていますので、だいたい半分くらいが適量と言えます。
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- 特にビタミンEは子宮や卵巣の改善に効果的
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