38歳での自然妊娠が難しいと言われる3つの理由|1年間の妊娠確率は約52%?

38歳で自然妊娠難しい

この記事では妊活に取り組む30代後半の女性(38歳前後)がよく抱える疑問を解消するために、年齢と妊娠率の関係を分かりやすくまとめました。

結論から伝えますと、38歳であれば自然妊娠する確率は十分にあります。ただし、一般的に「より妊娠しづらくなる」と言われる40代まで時間が短いため、妊活に取り組む場合には様々なアクションを早めにおこなうことが重要となってきます。

過去のデータや研究を参考にすると38歳の女性が自然妊娠する確率は「約52%」です。(1年間避妊せずに夫婦生活を継続した場合)

38歳の女性だと、自然妊娠を目指すか生殖補助医療(人工授精や体外受精)に頼るか判断に迷うところだと思います。とはいえ、38歳前後で妊娠する女性はたくさんいますので、最初から自然妊娠を諦める必要はありません。

本文では「38歳での自然妊娠は難しい」と言われる理由と共に改善できるポイント・見直せるポイントを紹介していますので、ぜひご覧になってみてください。

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目次

38歳での自然妊娠は難しい?1年を通しての妊娠確率は約52%?

冒頭でも伝えた通り、38歳で自然妊娠する確率は十分にあります。特に身体的原因がなく、パートナーとの性行為が順調におこなえるのであれば自然妊娠を目指しても問題がないと言えるでしょう。

38歳の女性が1年を通して避妊せず性行為を続けた場合の妊娠確率は約52%と考えられています。これは過去に海外の研究者が100組の夫婦を対象におこなった調査に基づいて割り出された確率です。

引用:厚生労働科学研究成果データベース|出産希望年齢と妊よう力知識の関連
  • 100組の夫婦が1年間避妊せずに性行為を継続した場合の妊娠確率
  • 年齢別の不妊割合

①の線が年齢と妊娠確率の推移を表しているわけですが「35歳~39歳」のグループだと確率は52%となっています。

なお、同年齢グループは比較的「不妊の割合」もそれほど高くないため、自然妊娠を諦めるには早いことも分かるはずです。

スクロールできます
年齢妊娠確率(避妊せず1年間性行為を継続した場合)
20歳~24歳86%
25歳~29歳78%
30歳~34歳63%
35歳~39歳52%
40歳~44歳36%
45歳~49歳5%

上記の数値は1年を通した妊娠確率となりますが、35歳~39歳の女性が月経1周期の間に妊娠する確率は約10%とされています。

つまり女性が30代後半だったとしても、理論上は10組に1組が「1ヵ月以内に妊娠する」ということです。こうした観点から考えると、38歳で自然妊娠を目指すのはそれほど無謀なことではないと言えるでしょう。

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38歳での自然妊娠が難しいと言われる3つの理由

ここからは38歳での自然妊娠が難しいと言われる理由を見ていきます。

30代後半の女性が妊活を始める場合、自然妊娠を難しくしている理由を理解し改善できるポイントを探すことが重要となってきます。

加齢によって卵子の質が低下する

妊活を始めると「卵子の質」という言葉をよく聞くようになりますが、卵子の状態は加齢と共に段々と衰えていきます。とはいえ、すべての卵子が一斉に劣化するわけではありません。

「染色体異常を引き起こす老化した卵子の数が増える=受精してもうまく成長しない」という状態を卵子の質が下がると表現することが多い。

卵子が正常な状態であれば受精した後に細胞分裂が始まり、受精卵から胎児へと成長していきます。

しかし、老化した卵子が受精すると細胞分裂がうまくいかず、染色体の数が異常な受精卵になってしまいます。これが胎児の流産・早産・先天性異常のリスク増加に繋がるということです。

当然、老化した卵子の割合は30代前半よりも30代後半の方が多くなり、年齢と共に妊娠のしやすさは変わってきます。

とはいえ、最近は晩婚化・出産年齢の高齢化が進んでいて、30代後半で初産を迎える女性も増えています。

引用:厚生労働省HP|令和5年(2023)人口動態統計月報年計(概数)の概況

こちらは2023年における「初めて出産した女性の平均年齢」をまとめた表です。約20年前(2005年)と比較した場合には「29.1歳⇒31.0歳」となっていて、それだけ30代後半以上の出産件数が増えていることが分かります。

同年のデータだと「40~44歳で出産した女性の数」が前年より増加しています。

こうした数値を見ても、30代後半であればまだまだ妊娠する可能性は十分にあると言えるでしょう。

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加齢によって卵子の数が減少する

引用:東京都福祉局HP

ひとりの女性が持つ「卵子の数」は生まれたときからすでに決まっています。上の表を見ると分かりますが、出生時に女性の身体の中にある卵子細胞の数は平均して200万個程度です。

これが成長と共に段々と減少していき、生理が始まるころには30~40万個程度まで減ると言われています。その後、20代~30代にかけても卵子の数は減っていきますので、必然的に妊娠しづらくなるということです。

なお、卵子の数が減ることを抑える手段はありません。そのため、身体の中に残っている卵子をいかに若々しく保つかが妊娠のしやすさに繋がっていきます。

以下の記事では、これから排卵する卵子の質を高めるためにできる努力を解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

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男性の年齢も妊娠確率に影響する

38歳の女性が自然妊娠するのは難しいと言われる理由には、男性側の年齢も要因のひとつに挙げられます。

引用:東京都福祉局HP

こちらは35歳~39歳の女性の妊娠率を表したグラフとなります。青線は「男性が5歳以上年上だった場合の妊娠率」で、赤線は「男性と女性が同じ年代だった場合の妊娠率」です。

ご覧の通り、男性の年齢が高いほど妊娠する確率が下がることが分かる結果となっています。

昔から不妊の原因は女性側にあると思われがちですが、最近の研究では男性側に原因があるケースが多いことも分かってきました。また、精子の状態は年齢だけでなく日頃の射精頻度によっても変わってきます。

男性の精子に関しては以下の動画で詳しく説明していますので、ぜひご覧になってみてください。

動画のポイント
  • 性行為の回数が少ないと妊娠する確率も下がってしまう
  • 精子の質によって妊娠確率は上下する(溜め続けた古い精子はNG)
  • 性行為によって子宮・卵巣付近に刺激を与えることも大事

今回注目したいポイントは「溜め続けた古い精子は妊娠率を下げる」という点です。逆に射精の頻度が高く、常に新鮮な状態の精子を送り込んでいる方が妊娠率アップに繋がるとも言えます。

性行為によって子宮や卵巣周りの筋肉が鍛えられると柔軟な収縮運動ができるようになり、着床~受精がしやすくなるとも考えられています。

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37歳~39歳で妊娠できるかな?30代後半の妊活女性からよくある質問

ここからは30代後半の女性がよく抱えている疑問や質問に答えていきます。

自分が疑問に感じている部分があれば、ぜひご覧になってみてください。

38歳で自然妊娠した人はどれくらいいる?

38歳で自然妊娠した人の数というのは正確な情報がないため分かりませんが、35歳~39歳で妊娠した女性の数は厚生労働省が発表している人口動態統計で確認できます。

引用:厚生労働省HP|人口動態統計 第4表 母の年齢(5歳階級)・ 出生順位別にみた出生数

上表は2023年における年齢別出産件数をまとめたものです。35歳~39歳で妊娠・出産をおこなった女性の数は「約173,000人(年間)」となっています。

他の年代と比較してみると25歳~29歳のグループ(約189,000人)とほぼ同じくらいの件数であることが分かりますので、割合としてはそれほど少なくないと言えるでしょう。

生殖補助医療・生産分娩率
引用:東京都福祉局HP

なお、こちらは生殖補助医療(人工授精や体外受精)を受けた場合の生産分娩率(≒1回における成功率)を表したグラフとなりますが、20代後半と30代後半ではイメージよりも大きな差がありません。

20代後半で生殖補助医療を受けた場合の生産分娩率は約20%、30代後半で生殖補助医療を受けた場合は約10~15%です。

もちろん生殖補助医療を受ける母数の数は異なるものの、合計の出産数から考えれば30代後半で自然妊娠する確率は悲観するほど低くはないと言えるでしょう。

経産婦の場合だと35歳~36歳の妊娠確率はどれくらい?

すでに出産を経験している35歳~36歳の女性(経産婦)が第2子・第3子を妊娠する確率は明確に分かっていません。

妊活のことを調べていると「経産婦の方が妊娠しやすい」といった情報を見聞きする機会もあると思いますが、実際には年齢と共に妊娠する確率は下がります。

つまり、同じ35歳~36歳という年齢であれば、妊娠する確率も似たような数値になるということです。

どちらも自然妊娠する確率は年間52%程度と考えられます。(1周期で妊娠する確率は約10%)

なお、2人目の方が妊娠しやすいのか?という疑問に対しては、以下の記事で詳しく説明していますのでご覧ください。

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1人目が体外受精で2人目に自然妊娠する確率は?

1人目を出産する際に生殖補助医療(人工授精や体外受精)を受けていた女性が、2人目に自然妊娠する確率は約20%と考えられています。これは過去におこなわれた様々な研究結果・データをまとめて総合的に計算した割合です。

The included studies were mostly of moderate quality with a maximum follow-up period ranging from 2 to 15 years. Four studies reported natural conception livebirths which were used as known underestimates of natural conception pregnancies. The pooled estimate for the proportion of women having natural conception pregnancies after ART livebirth was 0.20 (95% CI, 0.17–0.22).

引用:How common is natural conception in women who have had a livebirth via assisted reproductive technology? Systematic review and meta-analysis(意訳:生殖補助医療による出産経験のある女性における自然妊娠はどの程度一般的か)

上の英文を端的に和訳すると「ART(生殖補助医療)によって出産した後、自然妊娠した女性の割合の統合的推定値は0.20(20%)だった」となります。

なお、1人目を帝王切開で出産した場合は、2人目の出産も同様の形での出産が推奨されています。これは1人目のときの手術跡が開き子宮への負担が大きくなること(子宮破裂のリスク)を抑えるためです。

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「38歳で自然妊娠は難しい」と諦める前に|ファンクショナルマッサージ治療室

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「38歳から自然妊娠を目指すのは難しいのでは…」とお悩みの方は、一度ファンクショナルマッサージ治療室までご相談ください。

当院は30代~40代の女性が多く通われている不妊改善専門の鍼灸院です。30歳後半からでも妊娠しやすい身体づくりは始められますので、ぜひ一緒にチャレンジしていきましょう。

30代の妊活女性が多く通院|50歳以上で妊娠した女性も

鍼灸と妊娠率

「鍼灸治療で妊娠できるようになるの?」という質問をよく受けますが、実際に針治療やお灸によって妊娠確率が上がることは過去の研究によっても判明している部分です。

また、当院では鍼灸治療だけでなく妊娠しやすい身体に近付けるための食生活へのアドバイスなどもおこなっています。15年以上のあいだ不妊改善の現場に携わり培ってきた様々な情報・データを基にして、その人に合った生活習慣の改善ポイントをお伝えしているといったイメージです。

ファンクショナルマッサージ治療室・年代別ご懐妊割合

なお、これまでの実績をご覧いただくと分かりやすいと思いますが、当院に通われた女性の妊娠率は全年齢を平均して80%を超える結果となっています。中には51歳でご懐妊された女性もいましたので、30代後半で妊活に悩んでいる女性はぜひファンクショナルマッサージ治療室まで足を運んでみてください。

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そこで、当院では妊活に役立つ情報だけでもお伝えするべく「妊活お悩み相談会(オンライン)」を実施し始めました。

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38歳でも自然妊娠は目指せる|妊活に悩んだらファンクショナルマッサージ治療室

「38歳で自然妊娠は難しいのか?」という疑問やお悩みをテーマにしながら、具体的な妊娠確率や改善できるポイントなどを紹介してきました。

この記事のまとめ
  • 38歳の女性が自然妊娠する確率は約52%(1周期では約10%)
  • 男性側の年齢によっても妊娠率は変化する
  • 35歳~39歳で出産する人の割合は意外と高い

一般的に38歳から妊活を始めるのは遅いと思われがちですが、夫婦そろって正しい方向に取り組んでいけば自然妊娠を目指せます。

妊活を進めていく上で悩むこと、分からないことがあれば「ファンクショナルマッサージ治療室」までご相談ください。

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